| ・「三太物語」の本 |
山本恭一(山本書店顧問)
2002年10月1日発行の「三太かーど」チラシに掲載 |
津久井を舞台にした「三太物語」について、若いかたは、ほとんどご存知ないと思います。いくら地元とはいっても、知っているのは40歳以上、いや50歳以上でしょうか。
知っていただくには、「三太物語」の本を読むのがいちばんです。
青木茂による“三太”の物語が初めて世に出たのは、1950年に始まったNHKのラジオ・ドラマより前で、1946年8月のこと、「かっぱの三太」というタイトルで、児童雑誌『赤とんぼ』に掲載されました。この雑誌に連載された作品などをまとめて、最初の単行本『腕白物語三太武勇伝』(光文社)は1948年に出版されました。
それ以後、三太の物語の本は、1983年に刊行された『三太の日記』(ポプラ社、現在は品切れ)を最後に、合計29種類出ています。もちろん、出版社がかわっても内容が同じだったり、まったく同じ内容の本が、装丁だけ新しくなっていたりもします。
29種類もの本が出てはいますが、現在、書店で買えるのは、偕成社が出版した『三太物語』(1977年刊)だけ。ほかはすべて品切れ状態(たぶん絶版)です。ということは、この偕成社の本がなくなってしまうと、もう世の中に「三太物語」が存在しないことになってしまいます。
実は1ヵ月ほど前、そんな心配が現実のものになりかかっていました。偕成社版『三太物語』が品切れ状態となり、出版元は重版をためらっていたのです。そんななか、「三太かーど」組合の要請によって、なんとか特別に重版していただくことが決まりました。
そんないきさつもありますので、今回の「三太かーど」が原因で“生き返った”この『三太物語』を、ぜひご覧になっていただけたらと思います。
*偕成社版『三太物語』(本体価格1000円)は、山本書店ほか主な加盟店でもお求めいただけます。
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